コラム

「地域密着工務店財務改善の4STEP」 【STEP2】方向づけ(目標設定) ─ 5年先の“数字の未来”が会社を動かす ─

「地域密着工務店財務改善の4STEP」

【STEP2】方向づけ(目標設定)

─ 5年先の“数字の未来”が会社を動かす ─

地域密着工務店の支援をしていると、
多くの社長からこんな声を聞きます。

「こうなりたいというイメージはあるんだけど、数字にできていない」
「夢はあるが、社員にうまく伝わらない」

実はここに、経営が動かない理由があります。

今日は財務改善4STEPの中でも、会社の方向性を決める重要な段階、
**STEP2:方向づけ(目標設定)**についてまとめます。


■ “夢”では会社は動かない。動かすのは数字で示された“目標”

経営者には必ず理想やビジョンがあります。
しかし、そのほとんどは言語化はされていても、
数字に置き換えられていないケースが非常に多いのです。

「年間棟数を増やしたい」
「売上をもっと伸ばしたい」
「社員を増やしたい」

これらはすべて“願望”です。

会社を動かすのは、

“いつまでに、いくらを、どうやって”の数字で示された目標。

数字にすると、
・社員に伝わる
・判断がぶれない
・行動が揃う
という、経営に欠かせない3つの効果が一気に生まれます。


■ 5年先のゴールを数字で描く

数字の未来とは、次のような“具体的な数値”です。

  • 売上高:○億円

  • 年間棟数:○棟

  • 粗利率:25%

  • 営業利益率:○%

  • 自己資本比率:30%

これらを5年間のシミュレーションで並べてみると、
・どこから手をつけるべきか
・どの改善から取り組むべきか
・採用や人件費計画はどうするか

といった“戦略の順番”が自然と見えてきます。

特に重要なのは
営業利益(稼ぐ力)と借入返済(出ていくお金)のバランス。

このバランスが整わない限り、
「粗利はあるのにお金が残らない」状態は解消されません。

数字で未来を描くとは、

“利益の出る体質に変わるための地図”をつくることなのです。


■ 数字は“共通言語”。社員の動きが変わる

数字で目標を示すと、社員の行動は大きく変わります。

「売上を伸ばそう」ではなく、
「粗利率を2%改善しよう」

「営業を頑張ろう」ではなく、
「見込み顧客を毎月○件つくろう」

このように、
やるべき行動が具体的に見える ため、
社員一人ひとりの動きが揃っていきます。

数字は、社長の頭の中を
「誰でも理解できる形に翻訳してくれるもの」です。


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