コラム

「地域密着工務店財務改善の4STEP」 【STEP3】経営管理体制の構築

「地域密着工務店改善の4STEP

【STEP3】経営管理体制の構築

─ 毎週の“型”が会社の数字を変える ─

地域密着工務店では、
「現場が忙しい」「会議が形骸化している」「数字が追えていない」
といった悩みをよく耳にします。

しかし支援先で成果が出ている会社は例外なく、
“毎日・毎週・毎月の型”を持っている会社です。

今日は、財務改善4STEPの中でも
大きな改善効果が出る STEP3「経営管理体制の構築」 についてまとめます。


■ 経営が安定する会社には「型(パターン)」がある

工務店の経営は、現場・営業・経理が日々動き続けます。
だからこそ、
感覚ではなく“数字”で状況を把握する習慣 が不可欠です。

ところが、多くの工務店では、
会議が「雑談中心」「現場の報告だけ」「数字の共有なし」
といった状態になりがちです。

改善が続かない理由はシンプルです。

経営は、習慣化されていないと続かない。
だから “型” をつくることが、安定の第一歩になります。


■ 整えるべき帳票は「たった5つ」

工務店の経営管理と聞くと
「難しそう」「帳票が多そう」と思われがちですが、
実は必要な書類は多くありません。

最低限、次の5つが整っていれば、
経営管理は十分に回ります。

✔ 日報

・活動内容
・相談・報告事項
・気づき・感想
(現場・営業ともに、行動の可視化に役立ちます)

✔ 週報

・イベント案内数
・新規見込み数
・契約予定数(入金予定)
(KPIの変化が一目でわかる最重要帳票)

✔ 年間損益計画

売上・粗利・固定費の全体像をつかむ“経営の地図”。

✔ 資金繰り予定表(1〜3ヶ月先)

借入金返済や入金のタイミングを把握し、資金不安をなくす。

✔ 案件管理表

案件の件数・見込み度・商談進捗を一覧で把握。


■ 大きな変化を生むのは「週次会議」

帳票の中でも、
特に効果が出るのは週次会議のKPIチェックです。

KPIとは、営業活動の質と量を示す数字で、
工務店では次の3つが最重要です。

  • イベント案内数

  • 見込み顧客数

  • 契約数

この3つを毎週共有するだけで、
・営業行動のムラがなくなる
・見込み顧客が安定的に増える
・契約率と粗利率が上がる
という変化が生まれます。

毎週繰り返すことで、
数字を見ることが“習慣”になり、
チーム全体が動き始めます。


■ 「残高試算表」を毎月見るだけで会社は変わる

支援先でも、
「数字に苦手意識がある」「試算表は見方がわからない」
という社長は多くおられました。

しかし、残高試算表を毎月確認する習慣をつくっただけで、

  • 粗利率が上がる

  • 売上の波が整う

  • 資金繰り不安が減る

といった変化が続々と起きました。

理由は単純で、
数字を意識すると、行動が変わる からです。

数字を見ることは「現場や営業の動きの改善」につながり、
会社の体質そのものを変えていきます。


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