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藤本隆昭さんインタビューシリーズ第3回のテーマは、
**「これからの営業が変えるべきこと」**です。
営業の本質には、時代が変わっても守るべきものがあります。
信頼関係。
約束を守ること。
相手の役に立とうとする姿勢。
自分自身の能力を高め続けること。
これらは、昭和でも平成でも令和でも変わらないものです。
一方で、時代に合わせて変えていかなければならないこともあります。
藤本さんは、昔の営業について、
「自社で作った商品や関連する商品に絞って、それを販売できるお客様を見つけて営業していた」
と話されていました。
これは、当時の営業としては自然な形でした。
メーカーが商品を作り、営業がそれを説明し、販売する。
代理店を通じて広げる。
あるいは直販でお客様に届ける。
しかし、今はお客様の課題が複雑化しています。
単に商品を売れば解決する時代ではありません。
例えば、企業の課題には、業務効率、人材不足、コスト上昇、設備更新、IT化、採用、教育、事業承継など、さまざまな要素が絡み合っています。
だからこそ、これからの営業には、自社商品だけを見るのではなく、お客様の全体課題を見る力が必要です。
藤本さんは、他社の技術やサービスもある程度学び、必要な時にはお客様に紹介できるようにしておくことが大切だと話されていました。
これは、自社の商品を軽視するという意味ではありません。
むしろ、自社の商品やサービスを本当に活かすためにも、お客様の課題全体を理解する必要があるということです。
営業担当者が、
「これは自社で対応できます」
「これは他社の仕組みを組み合わせた方がいいです」
「この部分は今すぐではなく、少し先に考えた方がいいです」
と提案できれば、お客様からの信頼は高まります。
そのためには、営業担当者自身のキャパシティを広げる必要があります。
営業トークだけを磨くのではなく、
業界知識を学ぶ。
他社事例を知る。
お客様の経営課題を理解する。
技術や仕組みの変化に関心を持つ。
藤本さんは、
「自分のレベルを上げていけば、営業の成果はそれに比例して出てくる」
という趣旨のことを話されていました。
これは非常に重い言葉です。
売れない原因を商品や価格だけに求めるのではなく、
自分自身が、お客様にとって相談する価値のある存在になれているか。
そこを見直す必要があります。
また、藤本さんは、営業がお客様の声を会社に届ける役割の重要性についても話されていました。
お客様のニーズを直接聞き、それを製造や開発、サービス部門につなげる。
営業と現場、営業と工場、営業と経営側の接点をつくる。
そうした仕組みを持つ会社は伸びていくのではないか、というお話でした。
つまり、これからの営業は、単なる販売担当ではありません。
お客様の課題をつかむ人。
社内に情報をつなぐ人。
外部の技術や知恵も組み合わせる人。
そして、お客様にとって本当にプラスになる提案をする人。
このような役割が求められています。
藤本さんの話から学べる第3のポイントは、
これからの営業は、
自社商品を売る人ではなく、お客様の課題に応える人になる必要がある
ということです。
時代が変われば、営業の形も変わります。
しかし、その根底にあるのは、やはり「相手の役に立つ」という姿勢です。
次回は、藤本さんが管理職として大切にされてきたこと、そして86歳の現在も現役で活動を続ける理由についてご紹介します。