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「変わるチカラ、届けます。」2026年の振り返りシリーズ、第3回です。
今回は、3月に開催した白岩健介先生のセミナー、
「相続・事業承継の法務入門」
~遺言では補えない認知症対策とは~
を振り返ります。
白岩先生は、弁護士として相続、事業承継、民事信託などの問題に携わるとともに、一般社団法人日本認知症資産相談士協会の代表理事として、認知症による資産管理の問題を未然に防ぐ活動に取り組まれています。
経営者が認知症になると、会社に何が起きるのか
事業承継というと、多くの方は「経営者が亡くなった後、誰が会社を継ぐのか」という問題を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、事業承継のリスクは、相続が発生した後だけではありません。
経営者が認知症などによって判断能力を失い、自分で法律行為を行うことが難しくなった場合、預金、不動産、有価証券などの資産を自由に動かせなくなる可能性があります。
特に注意が必要なのが、自社株式です。
中小企業では、経営者が会社の株式の多くを保有しているケースが少なくありません。
その経営者が株主としての意思を示せなくなると、株主総会での議決権行使、役員の選任、代表者の交代など、重要な意思決定に影響が出る可能性があります。
つまり、経営者の認知症は、本人や家族だけの問題ではありません。
会社の経営を止め、社員や取引先にも影響を及ぼしかねない「経営リスク」なのです。
遺言書だけでは補えない空白期間
相続や事業承継への備えとして、遺言書を作成している経営者もいらっしゃいます。
遺言書は、本人が亡くなった後、誰にどの財産を承継させるかを明確にするための大切な手段です。
しかし、遺言書の効力が発生するのは、基本的に本人が亡くなった後です。
そのため、認知症などによって判断能力が低下してから亡くなるまでの間に、
・誰が自社株式を管理するのか
・誰が議決権を行使するのか
・預金や不動産をどのように管理するのか
・会社の重要な意思決定をどう進めるのか
という問題までは、遺言書だけで解決することができません。
この「生前の空白期間」への備えが、事業を止めないために重要になります。
私が捉えたポイント
白岩先生のお話を伺い、私が最も重要だと感じたのは、
「経営において最も怖いのは、会社が止まること」
という点です。
売上が減少した場合は、営業を強化することができます。
利益が落ちた場合は、経費や事業構造を見直すことができます。
しかし、会社の株式や資産を動かす権限そのものが止まってしまうと、経営者や家族の意思だけでは解決できない場合があります。
今回のセミナーから、経営者が押さえておきたいポイントを5つに整理しました。
1.事業承継は、経営者が元気なうちに始める
事業承継は、後継者が決まってから始めるものではありません。
自社株式、会社の資産、個人の財産、家族構成、後継者候補などを整理し、どのようなリスクがあるかを把握することが最初の一歩です。
2.認知症を経営リスクとして考える
認知症は、本人の生活や介護だけの問題ではありません。
経営者の場合は、自社株式や事業用資産、借入、契約など、会社経営にも影響する可能性があります。
万一の場合でも経営を継続できるように、事前に対応を考えておく必要があります。
3.遺言書だけで安心しない
遺言書は大切ですが、すべての問題を解決できるわけではありません。
亡くなった後の相続対策と、判断能力が低下した場合の認知症対策は、分けて考える必要があります。
4.会社と個人、両方の資産を整理する
中小企業では、会社の経営と経営者個人の財産が密接に関係しています。
自社株式、会社への貸付金、個人名義の事業用不動産、借入金の個人保証などを整理し、誰がどのように引き継ぐのかを確認することが必要です。
5.問題が起きる前に専門家へ相談する
認知症対策には、民事信託や任意後見契約など、さまざまな方法があります。
ただし、どの制度が適しているかは、会社や家族の状況によって異なります。
経営者本人が内容を理解し、自分の意思を示せるうちに、弁護士、司法書士、税理士などの専門家へ相談することが重要です。
事前準備は、会社と家族を守る経営判断
認知症や相続の話は、どうしても後回しになりがちです。
「まだ元気だから大丈夫」
「後継者が決まってから考える」
「遺言書を書いているから問題ない」
そう考えている間に、突然、対応が必要になる可能性もあります。
経営とは、売上や利益をつくることだけではありません。
会社を継続し、社員の雇用を守り、取引先との関係を次の世代へつなぐ。そのために、将来のリスクへ事前に備えることも、経営者の重要な責任です。
事業承継対策は、経営者が会社と家族に残す「安心の仕組み」でもあります。
「無料Web相談1時間」をご利用ください
次のようなお悩みを持つ経営者の方に向けて、「無料Web相談1時間」をご用意します。
・事業承継を何から始めればよいか分からない
・後継者はいるが、自社株式の承継が進んでいない
・遺言書だけで十分なのか確認したい
・自分が認知症になった場合の会社への影響を知りたい
・民事信託や任意後見について聞きたい
・会社と個人の資産を一度整理したい
相談したからといって、契約を前提とするものではありません。
まずは、自社にどのようなリスクがあり、何から準備すればよいのかを整理するための時間です。
ご希望の方は、お問い合わせフォームで、「白岩先生の無料Web相談希望」とお申し込みください。
事業承継の準備は、問題が起きてからではなく、経営者が元気で、自分の意思を伝えられる今だからこそ始められます。
2027年に向けて、会社と家族を守るための準備を、一度見直してみませんか。
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